写真:マリー・アントワネット役を演じる凰稀かなめ=伊藤菜々子撮影マリー・アントワネット役を演じる凰稀かなめ=伊藤菜々子撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビジュアル系の元宝塚歌劇団トップスター、凰稀(おうき)かなめが退団後初の舞台でマリー・アントワネットに挑む。フランス革命を民衆側から描くミュージカル「1789 バスティーユの恋人たち」。男役を卒業し、初めての女性役が恋に生きるフランス王妃とは。大胆な変身に期待が集まる。
 
 173センチのモデルのような長身に、ミニのワンピースがよく似合う。「初スカートの取材です。なんだかスースーする」とちょっとはにかむ。「王妃といっても、ふつうの女の子だと思う。悩みや苦しみを深く表現したいですね」
 
 凰稀といえば、歌劇100周年の一昨年に演じた「ベルサイユのばら」のオスカルが当たり役。女性ながら男として育てられ、アントワネットを守る近衛隊長だったが、信念を貫いて民衆側に立つ。さっそうとした姿のなかに、苦悩を浮かび上がらせた。
 
 当時はアントワネットを「わがままな女」と見ていたという。いまは、純粋な愛を見つけながら時代にもまれた女性だと思う。
 
男役を15年つとめ、退団して1年。「女性に戻るのに1年じゃ足りない」。男役の低い発声に慣れたので、特に歌唱に苦労している。在団時代から自分を追いこんで役作りしてきた。「映像も含めて新しい世界に挑戦したい」と意気込む。
 
 「1789」は去年、宝塚の月組で上演された。フランス革命に立ち上がる若者の闘いのドラマだ。ポップな音楽に彩られたフランスのオリジナル版から、潤色・演出の小池修一郎が恋人たちの新曲を加え、運命の愛により光をあてた宝塚版を編み出した。今回も新曲を加えるが、オリジナルに近い形になりそうだという。
 
 小池は「王妃として目覚め、成長する姿をどう演じるか」と凰稀に注目。「あでやかなミュージカル女優の誕生だね」とエールをおくる。
 
 アントワネットは宝塚の先輩、花總(はなふさ)まりとダブルキャスト。「1789」は11日~5月15日、東京・帝国劇場。5月21日~6月5日、大阪・梅田芸術劇場(06・6377・3800)。(河合真美江)
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